どうあがいても相容れない |
2008年2月24日 22時31分
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ゆるゆると。
もしくは、ゆらゆらと。
思考が揺れて薄れて歪んで、何もわからなくなっていく。
何も感じなくなっていく。
心が冷えて、固まって、砕けて消えてしまったように。
夢を見た。
ぼくの好きな人が、ぼくと話している夢。
彼がぼくを。
恐がる、夢。
誰のものかわからない声が言う。
所詮。
所詮、お前はどうあがいても―――――・・・
「ばけもの」と。
彼の口が、動く。
また声は、言う。
―――――人間とは、相容れない。
お前はバケモノだ。
夢。
ゆるゆると。
或いは、ゆらゆらと。
思考が揺れて、薄れて、歪んで。
夢と現実の境界が消えていく。
あれは、ほんとうに、ゆめ?
あれは、ほんとうの、きおく?
ほんとう、って。
なに?
ぼくはそこで、考えるのを、止めた。
ぼくは。
とてもとてもとても、弱い。
こえ、が、いう。
「・・・・・いい子だ、花梨。・・・いや」
ぼくは、みみを、ふさいだ。
「違う名をやろう。『花梨』など捨ててしまえ」
ぼくは。
言われるままに、「ぼく」を、切り離した。
だってそれが、いちばんらくだったから。
//22歳?(多分)
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