安 蘭 樹 の 咲 く 庭 で

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歓喜の渦中
宴も酣。

宴会なんてどこの世界も変わらない。
酔っ払いの喧騒も、祝杯の酔い易さも。

今宵宴に参加しているのは、下克上が成る前から、「ボス側」だった人たち。
ぼくという「コマ」やボスの性格、能力を鑑みて、ボスに・・・・つい最近名実共に「ボス」になった彼に追従することを決めた、部下たち。
これは歓喜の声が木霊する、勝利の宴。

その騒ぎの渦中で、ぼくは一人寡黙に座っている。

ぼくに構う人は誰も居ない。
ぼくは道具で、今は宴で。
現時点で必要のない道具は、ただあるだけなら背景と化す。

ぼくが此処に買われたのは10歳の時。
もう、10年。
モノ扱いにも、背景になることにも、もう、慣れた。
彼らの喜びはぼくには関係ない。
同時に、ぼくの感情も、彼らには関係ない。

何故ぼくは此処に居るのだろう。
何度も考えたことがある。
でもそれももう、終わりだ。

あの日。
ボスとぼくが交わした契約は、果たされた。
ぼくはボスが―――彼が「ボス」になるまで彼の言を最優先に予知を行う。
その予知に対して、組織とは別に彼がぼくに報酬を払う。
その報酬は、ぼくを買う際に両親に支払われた金額―――ぼくの「借金」の、返済に充てる。
これは、ビジネスだ。
ぼくの「借金」は、彼が「ボス」になった日のあの予知で、消化し終えた。
だから、ぼくは。
明日から、此処を出ることができる。
「仕事」から逃れることはできないが、それでも。
ぼくは。
自由を手に入れた。

大勢の歓喜の渦中で、その喜びとは無関係に、ぼくは静かな歓喜に身を染めていた。






//20歳
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