安 蘭 樹 の 咲 く 庭 で

  新着アーカイブ  
ゾロ目[2
 (2010/11/11 12:51)
マスコット
 (2008/5/1 19:04)
多けりゃ良いってものじゃない
 (2008/4/30 18:51)
一生懸命
 (2008/4/25 18:53)
世界を見下ろす丘
 (2008/4/23 18:54)

  新着コメント  
新着コメントはありません

  ブログ内検索  

  カテゴリー  
最初に/設定(1)
21歳以降(70)
16〜20歳(35)
10〜15歳(29)
0〜9歳(6)
その他(18)


  月別アーカイブ  
2010年11月(1)
2008年05月(1)
2008年04月(12)
2008年02月(16)
2008年01月(5)
2007年12月(25)
2007年11月(25)
2007年10月(31)
2007年09月(30)
2007年08月(13)

転んだことにも気付かない
必死で走る。
走って走って走って走れば、きっと、追いつけると思った。
きっと。

「待ってっ・・・・・!」

手を伸ばす。
悲鳴のような声と、荒れた息が、零れた。

「お願い、待って・・・・!!」

お願い。
お願いだから。
お願いだから、それだけは。

一瞬視界がぐら付いて、身体が動かなくなる。
すぐに視界を元に戻して、また必死で駆けた。
走り出してから、ああ今のは転んだのだと、気付いた。
本当に、無我夢中で。
転んだことにも気付かない。
涙で視界が滲む。
ぼろぼろと、まるで小さな子供のように泣きながら、ぼくは、必死で。

「―――――――待って!!」

それは。

それは、ぼくの、大切な―――――――!!









そこで目が、覚めた。

起き上がる。
涙の伝う頬を拭って、目頭を押さえた。

苦笑、する。

なんて、夢。




必死で追うほどに大切なものなんて、今のぼくには何もないのに。









//18歳
コメント(0) / トラックバック(0)16〜20歳


コメントを書く
名前:
メール:
URL:
コメント:


コメント
トラックバック
トラックバックURL