安 蘭 樹 の 咲 く 庭 で

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お疲れ様でした!
初めてだらけだった。

初めての履歴書、初めて会う人。
初めての制服。
「いらっしゃいませ」と言うのも、「有難う御座いました」と言うのも。
商品を並べるのもレジを打つのも、どれもこれも、「初めて」。

ぼくの知る「仕事」とは、全然違う、普通の「仕事」。

一日だけの派遣のアルバイト。
申し込んだのは、あの組織からのものではない、お金がほしかったから。
けれど申し込んでよかったと、思った。

知らない人と会話する。
それはマニュアル通りの会話だけど、けれどちゃんと会話で。
触れあいで。
同じアルバイトの人とも、他愛のない話を、して。

楽しかった。
仕事は多少疲れたしかなり緊張もしたけれど、それでも。
とても、楽しかった。

契約の時間は午後6時まで。
制服から着替えて、制服は畳んで所定の場所へ。
簡易の名札も制服に添えて、更衣室を出る。
その、直前に。

「お疲れ」

何度か同じ場所で作業した、ぼくと同じくらいの年格好の、女の人。
名札で知った、苗字は「畑中さん」。
何気ない言葉だったのだろう。特にぼくを気にした様子もなく、ただ口をついた。
言葉は伝染し、他のアルバイトも口々に同じ言葉をぼくに投げかける。
誠意があるとか。
真剣な、言葉じゃない。
ただ自然な、言葉。

それがとても、嬉しかった。

「――――――・・・お疲れ様でした!」

ぼくは今日のことを、忘れないと、思う。









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