安 蘭 樹 の 咲 く 庭 で

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すっごい殺し文句
「なぁそれって、すっごい殺し文句。自覚ある?」
「・・・・・殺し文句?」
「あ、自覚ない。日本人って謙虚じゃなかったっけ?うわ意外」

一を言うのに百を費やす男が居た。
煩いが、それなりに使い道のある男。
だから今生きていると言えなくもないが。

「もう一度言ってみ?」

にやにやと楽しげに笑って、俺を促す。
付き合う意味があるとは思わなかったが、此処で無視するのはまだ得策ではない。
「これ」の使い方は知っていた。

「―――――・・・・俺の物になれ」

言われた通り繰り返せば、身体をくの字に折り曲げて笑い出す。
一応「同僚」という位置に居るこの男は、言動に無駄が多い。

「お前のその顔でそんなこと言われたら、どんな女もイチコロだな」

笑い終えてから、そんなことを言い。
笑いを収めて、初めてすっと目を細めた。
どうやら満足したらしい。
この男は、こういう「他愛もない会話」が好きで、ついやりたくなるらしい。
無視するより、適度に付き合ったほうが終るのが早い。
これを経ればそれなりに使えるのだから、面倒なことだ。

「じゃ、行くな、樹。あと宜しく」

「ああ」と、適当に答えた。
それから、ふと思って笑う。

ああ。任せておけ。

ちゃんと跡形もなく、お前諸共吹っ飛ばしてやるから。

――――それがその男との、最後の会話だった。

ちなみに「殺し文句」は。
実際は別に殺し文句でもなんでもなく、ただ、そのままの意味だ。









//樹閃月

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